12/20(土)に私HALa9000が出演した、DJ PAPA-QさんのFMおだわら グローバル・ミュージック・ヴィレッジ「2014年おすすめ映画ベスト10」。紹介した映画と曲はこんな感じでした。ちなみに2014年に見たというだけで、2014年以外の映画も入ってます。
第10位
ミッション:8ミニッツ / Source Code (2011)
ジェイク・ギレンホール主演のSFサスペンス。過去に起こった電車爆発事故の犯人を探るため、その事故現場の8分前を完全再現したバーチャル空間に意識を飛ばされ、何度もその8分間を経験させられる主人公。だんだんと犯人が分かってくると同時にどうやら他の乗客たちの様子も少しずつ変わってきているような…
予想外すぎるラスト!アクションコーナーにあったけど、完全にSFじゃん。SF魂炸裂じゃん。藤子F不二雄のSF短編好きなら絶対見るべし!
監督はデビッドボウイの息子。前作、月に囚われた男もよかったし、いいセンスしてるな〜。
第9位
レイ・ハリーハウゼン 特殊効果の巨人 / RAY HARRYHAUSEN: SPECIAL EFFECTS TITAN (2011)※2014日本DVDリリース
古い映画って映像技術が陳腐でなんだかなーっての多いけど、ハリーハウゼンのは、今見ても面白い。最先端なCGのリアルさはないのだが、生きている感覚があるというか、生き物の不気味さ面白さがみごとに表現されているモンスターたちの動きに見入ってしまう。このドキュメンタリーを見るとなんでハリーハウゼンの作る映像があんなにも魅力的なのかがわかってくる。結局、作ってる本人が、とにかく魅力的な人なんだよね。まず、あの膨大な量のクレイアニメをほぼ1人で作ってるなんて驚愕!なんつー集中力と根性。さらに、予算にみあった演出を考えたり、ウケる宣伝文句を考えたりと、マーケティングやマネジメントも得意っていう。1人でなんでもこなしちゃう。でもって、そうしてるのが楽しそう。こういう人になりたいなと強く思う。
第8位
最後のマイウェイ / Cloclo (2012)
60年代に活躍していたフランスの郷ひろみことクロード・フランソワ(愛称、クロクロ)の伝記映画。のちにフランク・シナトラが歌って大ヒットするマイウェイの原曲を歌ってた人。もう、この映画、60s好きにはたまらない。音楽とかファッションとか。でもって、クロクロの起伏が激しい性格やら破天荒な暮らしぶりやらが面白すぎる。こういう、壊れてるのになぜか魅力的なキャラってのが個人的に気になって仕方がない。ロード・オブ・ザ・リングのゴラムとかさ。いや、全然違うか。
そういえば、先日、高円寺で一緒にDJをしたエレキテルのポリさんは公開記念イベントに出演していたらしい。見に行きたかった〜!
ということで選んだ曲は、いわずもがな。
クロード・フランソワ / いつものように
第7位
明日、君がいない / 2:37 (2006)
冒頭、学校で誰かが自殺をはかる。一体それは誰なのか?障害でいじめられてる子、ゲイをカミングアウトした子など悩みを抱えた高校生たちが次々に描かれる。そして、衝撃かつ納得させられるラスト。そう、誰よりも悲しいオーラをまとってる人ってまさにこういう感じだ…
なにより驚くのがこの監督、22歳でこれ撮ったってこと。その若さで、なんつー洞察力。日本だと、桐島部活やめるってよってのがある種、若い感性で学校の人間模様を描いている似たようなテーマ(?)の作品かもだけど、あれより数段面白い。っていうか、あっちは特に面白くなかった。
第6位
リアリティのダンス / LA DANZA DE LA REALIDAD (2013)※2014日本公開
エル・トポ、ホーリー・マウンテン、サンタ・サングレ/聖なる血などカルトの巨匠アレハンドロ・ホドロフスキー最新作。もう80すぎのじいさんなのに、こんなの作るってすごい。てか、本人、今でもカッコイイし。つーか、若い頃よりカッコイイし。
ホドロフスキーの過去の映画の印象からすると思ったよりも地味で、ちょっと退屈かなと思ったけど、見終わったらものすごく救われた気分。なんというか、気分がスッとしてやる気でた。心が浄化された感じというか。なんだろね、この効果。ホドロフスキーって、エキセントリックだけど、めちゃくちゃ優しい人なんだろなぁと思う。どこかへ行きたくなった。冒険したくなった。馬と椅子のシーンが印象的でなぜか感極まる。 精神を癒されたい人は見るべし。
ホドロフスキー新聞っていうフライヤが、監督のインタビューなどがのっててかなり面白い。以下のサイトからダウンロードできるのでファンは要チェック。
http://www.uplink.co.jp/jodorowsky/
第5位
シュガーラッシュ / Wreck-It Ralph (2012)
ポスト、トイストーリー、モンスターズインクといっても過言ではない面白さ!監督はシンプソンズなどを手がけているリッチ・ムーア。
クッパ、ソニック、ザンギエフなどファミコン世代大興奮なキャラも続出で、ドット絵とか効果音とかゲームっぽい演出がたまらん。
でもって、舞台となる女の子レーシングゲーム、シュガーラッシュの中はチョコレート工場ばりのキラキラお菓子感でキュートったらない!デザインはアントニ・ガウディを参考にしたらしい。で、ちょこまかしてる王様はディズニーの不思議の国のアリスの王様をモチーフとしてるようだ。いいセンスだね。
ということで、選んだ曲はエンディングテーマ
アウル・シティー / When can I see you again?
ちなみにシュガーラッシュのゲーム音楽がAKB48なのだが、それもけっこうかわいい。
第4位
ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 / Nebraska (2013)※2014日本公開
ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! 、アバウト・シュミットを見て以来、大好きすぎる監督、アレクサンダー・ペイン。
前回のファミリー・ツリーは、思ったよりグッとこなかったけど、今回のネブラスカはやばかった!頑固親父とボンクラ息子の珍道中。もう、下品でアホな人たちがいっぱいでてきてイライラする。こういう人々とあんまり関わりたくはないけど、そんなコミュニティの中でも人々は平凡にそれなりに幸せに生きている。人を否定も肯定もせず、淡々と描いている感じ。アレクサンダー・ペインは小津安二郎が好きらしいが、確かにそういうテイスト。ま、小津よりブラックユーモア的な部分が強いけど。ラスト、親父の思いに号泣。
第3位
スティーブ・ジョブズ1995 ~失われたインタビュー / Steve Jobs: The Lost Interview (2012)
ジョブズがAppleに復帰する直前のインタビュー映像。ただ、しゃべってるだけなのになんでこんなに面白いのか。名言、満載。
このインタビューの中でジョブズは「日常生活の枠の外に潜んでいる未知の存在、その精神を製品にも宿してやれば手にした人にも伝わるはずなんだ」と語っている。なるほど、最近のApple製品にはそれが宿ってなさそうなものが多いね。CMとかもダサいしね。残念だ。
ということで、選んだ曲は、MacOSX10.3の初回起動時に流れていた
Röyksopp / Eple
当時はMacを手に入れると心の底からワクワクしてたよなぁ…もうあの頃のAppleには戻らないのかなぁ…
第2位
ダークホース〜リア獣エイブの恋〜 / Dark Horse (2011)
ウェルカム・ドールハウス、ハピネス、ストーリーテリングなど、ダメ人間たちを辛辣に描きすぎて、見た人をしばらく浮上できなくさせるトッド・ソロンズ監督最新作。
今回は、日本の引きこもりニートからインスピレーションを得たとかで、30代半ばで親の会社にコネでいすわるフィギュアオタクのおっさんが主人公。なんもできないくせにプライドだけは高くて偉そうなことばかり言っているオタクおっさんの運命やいかに。ミア
・ファロー&クリストファー・ウォーケンの
毒親っぷりがみごと。
4位にあげた「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」もそうだけど、一見バカみたいにみえる主人公の奇行に、実は意外なその人なりの理由が隠されていて、最後、それが分かるっていうストーリーが個人的に大好き。どんなミステリーよりもハッとする。そして号泣。
取るに足らないようなこと、どうでもいいようなささいなことが、ある人にとってはとても重要だったり、心の支えだったりするのだ。どんなに近くにいようと、人はそれを理解できない、されない切なさがしみる。
ということで、選んだ曲は、同じくトッド・ソロンズ監督作ストーリーテリングのエンディングテーマ。
Belle & Sebastian / Storytelling
ちなみに、ダークホースで主人公をどん底に突き落とすきっかけを作るセルマ・ブレアはストーリーテリングでも同じ人物を演じている。
第1位
ゼロ・グラビティ / Gravity (2013)
第86回アカデミー賞でアルフォンソ・キュアロンが監督賞を受賞した本作。
画面がグワングワンして、心臓キューてなる。怖くて泣きたい。具合悪い。映画つーか、宇宙体感アトラクション。映画館で3Dでみないと意味無い系。ということで、2013年の年末から2014年の年始にかけて映画館に4回も見に行ってしまった。それくらい面白かった。
もちろん、内容的にもカントリー音楽を聞きながら宇宙を漂うっていうダーク・スター的演出にグッとくるし、散々「もーダメだ〜」「あ、やっぱ帰れるかも」をウダウダ繰り返したあげく、最終的に死んでもいいからとりあえず頑張る!とふっきれるあたりは太宰治の走れメロスのようで大好き。
そして、もう1つ。
インターステラー / Interstellar (2014)
メメント、ダークナイト、インセプションなどでおなじみクリストファー・ノーラン監督最新作。
2001年宇宙の旅、ゼロ・グラビティ、ジュラシックパーク3、藤子・F・不二雄、コンタクトなどなどSF科学てんこ盛り。そして、全ての伏線をきっちり回収し、わかりやすくまとめているので、万人におすすめできる。ま、個人的にはもっと宇宙について悶々としたいので、そこが惜しいけど。最後は蛇足かな〜感は否めないけど。とはいえ、やっぱ宇宙好きにはたまらん感じ。
IMAXシアターで見ることをおすすめします。
ゼロ・グラビティではじまり、インターステラーで終わった2014年。宇宙SFが大好きな人間にはたまらない年となりました。ということで、選んだ曲は、
「2001年宇宙の旅サウンドトラック」より 美しく青きドナウ
結局、2001年宇宙の旅が好きすぎるっていうw
ちなみに、あんまり古いのを入れても見る機会が少ないかなということで、ベスト10にはここ10年以内の映画しか入れてません。あと、昔から好きで何度も見てるやつとかも入れてません。なので、そういうのも含めたベスト10に入れてないけど、今年見た216本(12/25現在)の中からおすすめ映画をざっとリストアップ。映画を見るときの参考にしてみてくださいませ。
- アトミック・カフェ / The Atomic Cafe (1982)
- Afflicted (2013)
- IT (1990)
- エクソシスト / The Exorcist (1973)
- おしゃれ泥棒 / How to Steal a Million (1966)
- 男と女 / Un homme et une femme (1966)
- 俺たちに明日はない / Bonnie and Clyde (1967)
- 怪盗グルーのミニオン危機一発 / Despicable Me 2 (2013)
- 鍵泥棒のメソッド (2012)
- 勝手にしやがれ / À bout de souffle (1960)
- カミーユ・クローデル ある天才彫刻家の悲劇 / Camille Claudel 1915 (2013)
- 危険なプロット / Dans la maison (2012)
- きみに読む物語 / The Notebook (2004)
- ゲッタウェイ / The Getaway (1972)
- 恋する輪廻オームシャンティオーム / Om Shanti Om (2007)
- コールガール / Klute (1971)
- ザ・ドア 交差する世界 / Die Tür (2009)
- サスペリア / Suspiria (1977)
- 幸せの行方… / All Good Things (2010)
- 灼熱の魂 / Incendies (2010)
- 人生はノー・リターン 〜僕とオカン、涙の3000マイル〜 / The Guilt Trip (2012)
- スモール・アパートメント ワケアリ物件の隣人たち / Small Apartments (2012)
- 卒業 / The Graduate (1967)
- ダーティハリー(1971)
- ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ / DIANA VREELAND: THE EYE HAS TO TRAVEL (2011)
- タイピスト! / Populaire (2012)
- 椿三十郎 / Sanjuro (1962)
- Dearフランキー / Dear Frankie (2004)
- 東京物語 / Tokyo Story (1953)
- 閉ざされた森 / Basic (2003)
- なんちゃって家族 / We're the Millers (2013)※2014日本公開
- パシフィック・リム / Pacific Rim (2013)
- パラノーマン ブライス・ホローの謎 / ParaNorman (2012)
- ヒックとドラゴン / How to Train Your Dragon (2010)
- ひみつの花園 / My Secret Cache (1997)
- フォービデン・ゾーン / Forbidden Zone (1980)
- ふしぎの国のアリス / Alice in Wonderland (1951)
- ブラック・スワン / Black Swan (2010)
- ヘッドハンター / Hodejegerne (2011)
- ホビット 思いがけない冒険 / The Hobbit: An Unexpected Journey (2012)
- ボルト / Bolt (2008)
- マイライフ・アズ・ア・ドッグ / Mitt liv som hund (1985)
- モナリザ・スマイル / Mona Lisa Smile (2003)
- モンスターズ・ユニバーシティ / Monsters University (2013)
- LIFE! / The Secret Life of Walter Mitty (2013)※2014日本公開
- ライフ・オブ・デビッド・ゲイル / The Life of David Gale (2003)
- 恋愛睡眠のすすめ / La Science des rêves (2006)
- ローマの休日 / Roman Holiday (1953)